私たちは、もう魔法を信じなくなったのか―それとも、信じていることを隠しているのか

私たちは、もう魔法を信じなくなったのか―それとも、信じていることを隠しているのか 人で見る魔法
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魔法は本当に消えてしまったんでしょうか。
それとも、私たちが「信じないことにした」だけなんでしょうか。

科学が進んで、説明できることが増えた今、
魔法や不思議な力の話は、どこか子どもっぽいものとして扱われがちです。

でも一方で、魔法の物語は今も大人気で、不思議な力にワクワクする気持ちは、なぜか消えていません。

この最終章では、「魔法はあるのか、ないのか」を決めつけることはしません。

ただ、私たちはいつから、“信じない側”に立つようになったのか。

そのあたりを、少し真面目に、でも肩の力を抜いて考えてみたいと思います。

 

※この記事は、特定の思想や信仰を勧めるものではありません。

魔法・超能力・不思議な力についても、「ある」「ない」を断定する意図はありません。

あくまで、人はなぜ不思議なものに惹かれ、なぜ「信じない」と言うようになったのか
その心の動きを、ひとつの視点として描いています。

気楽に読み物として楽しんでもらえたら嬉しいです。

 

①「魔法はもう存在しない」 私たちは、いつからそう言うようになったのか

気がついたら、私たちはいつの間にか、こんな言い方をするようになっていました。

「魔法?ああ、あれは昔の話でしょ」
「そんなの科学で説明できるよ」
「大人なんだからさ」

でも、ここで一度だけ考えてみてほしいんです。

私たちって、本当に“魔法が存在しない”って決めた瞬間、ありました?

誰かに宣言されたわけでもなく、
どこかで正式に否定されたわけでもない。

ただ、科学が発達して、理屈で説明できることが増えて、「信じないほうが賢い」空気が広がっていく中で、

「魔法は信じないです」

そう言うほうが、
なんとなく楽になっただけなのかもしれません。

考えてみると、私たち人間そのものだって、わりと説明しきれない存在です。

①「魔法はもう存在しない」

宇宙の中で、

このタイミングで、たまたま生まれて、たまたま考えて、たまたま「自分」になっている。

それを不思議だとは思うのに、魔法や不思議な力の話になると、急にきっぱり線を引く。

この切り替え、ちょっと器用すぎませんか。

魔法を信じなくなったのではなく、
信じない側に立つことを選んだ。

まずは、そこから考えてみてもいいのかもしれません。

 

②人間そのものが、わりと奇跡みたいな存在だった件

魔法は信じない。
超能力もない。
不思議な力なんて、あるわけない。

……って言う前に、
ちょっとだけ考えてみましょう。

私たちが生きているこの宇宙、めちゃくちゃ広いです。
広すぎて、正直ピンときません。

② 人間そのものが、わりと奇跡みたいな存在やった件

その中で、ちょうどいい距離に太陽があって、ちょうどいい大きさの地球があって、
水があって、空気があって、生き物が生きられる環境がそろっている。

ここまでは、まあ、まだいいとして。

そこからさらに、偶然が重なって、
命が生まれて、
進化して、
考えるようになって、

今こうして「魔法ってあるんかな?」って考えてる私たちがいる。

これ、冷静に見ると、だいぶ都合よすぎませんか。

「たまたま」で片づけるには、話がうまくできすぎてる気がします。

それなのに私たちは、自分たちの存在については「まあ、そういうもんやろ」って流すのに、魔法とか不思議な力の話になると、急に厳しくなります。

「証拠は?」
「科学的に説明できる?」
「それ、気のせいやろ?」

いやいや、

私たち自身の存在も、まだ全部説明できてへんやん。

宇宙の始まりも、
命が生まれた理由も、
意識がどうやって生まれたのかも、

正直、まだ途中です。

それでも普通に生きてるのに、
魔法の話だけは「はい、なし!」って即却下。

この温度差、ちょっとおもしろくないですか。

魔法を信じるかどうかの前に、
自分たちが、すでにかなり不思議な存在やった
ってこと。

そこを一回スルーしてから「魔法はない」って言うの、順番、逆かもしれません。

 

③「魔法はない」と言いながら、 みんな魔法の話が大好きな不思議

魔法なんて、あるわけない。
現実はそんなに甘くない。
不思議な力とか、子どもの妄想やろ。

……って言いながら。

映画館では、
魔法使いが空を飛び、
杖を振り、
世界を救う物語が大ヒット。

③ 「魔法はない」と言いながら、 みんな魔法の話が大好きな不思議

本屋でも、魔法学校、異世界、特殊能力の話がずらっと並んでいます。

しかもこれ、子ども向けだけの話じゃありません。

大人も普通にハマってます。

仕事終わりに一気見したり、続編を心待ちにしたり、「この世界に入ってみたいな」って
ちょっと思ったり。

あれ?…

魔法、信じてないんですよね?

信じてないわりに、めちゃくちゃ楽しんでませんか。

考えてみると、魔法学校とか、不思議な力って、ただ派手でかっこいいから人気なわけじゃなさそうです。

そこにあるのは、
「自分にも、何か特別な力があったら」
「今とは違う世界があったら」

そんな、わりと素直な願い。

子どもの頃に一度は思ったはずの、あの感じです。

大人になると、それを本気で口にするのは、ちょっと恥ずかしくなります。

だから、「フィクションやから」「物語として楽しんでるだけ」そう言って、きれいに線を引いたことにする。

でも本当は、信じてないんじゃなくて、信じてる気持ちを“安全な場所”に置いてるだけ
なのかもしれません。

映画や物語の中なら、誰にも笑われない。
現実逃避って言われることもない。

そう考えると、「魔法はない」って言いながら、魔法の話が大好きなのも、なんか納得できてきませんか。

 

④信じてないフリが上手くなっただけかもしれない

魔法は信じない。
不思議な力なんてない。
そう言っておくほうが、たぶん無難です。

だって、
「魔法とか信じてるん?」
なんて口にしたら、ちょっと変な人を見る目をされそうですから。

だから私たちは、うまく言い換えるようになりました。

「直感かな」
「たまたまやと思う」
「運が良かっただけ」
「縁ってあるよね」

……あれ?

それ、言葉を変えただけで、

やってることは昔の“魔法”とそんなに変わってなくないですか。

④ 信じてないフリが上手くなっただけかもしれない

たとえば、なんとなく嫌な予感がして道を変えたら、後から「変えて正解やったな」って思ったり。

理由は説明できないけど、なぜか「こっちやな」って感じがして、
結果うまくいったり。

宝くじは当たらんって分かってるのに、買うときだけは、ちょっとだけ期待してしまったり。

口では
「そんなの気のせい」
「科学的じゃない」
って言いながら、

心の中では、ちゃんと願ってる。

それを本気で信じてるわけじゃないし、誰かに説明するつもりもない。

ただ、完全に捨てきれないだけ。

そう考えると、私たちは魔法を否定したんじゃなくて、信じてる自分を、そっと隠す方法を覚えただけなのかもしれません。

信じてないフリをするのが、上手くなっただけ。

それって、
大人になった証拠なのか、

それとも――


ちょっとだけ臆病になった結果なのか。

 

⑤魔法はあるのか、ないのかそれを決めたがっているのは、人間だけ

 

⑤ 最終 魔法はあるのか、ないのか それを決めたがっているのは、人間だけ

結局のところ、

魔法はあるのか、ないのか。

この問いに、はっきりした答えを出したがるのは、たぶん人間だけです。

あるならある、
ないならない。
白か黒か、
ちゃんと決めて安心したい。

でも考えてみると、自然はそんなに親切じゃありません。

宇宙も、命も、意識も、はっきりした説明がつかないまま、普通にそこにあります。

それでも私たちは生きていて、考えて、悩んで、ときどき理由もなく期待してしまう。

「うまくいきますように」
「今回は大丈夫な気がする」
「もしかしたら、奇跡が起きるかも」

それを魔法と呼ぶか、
偶然と呼ぶか、
直感や運と呼ぶかは、正直どうでもいいのかもしれません。

大事なのは、「あったらええな」って思ってしまう、その気持ち。

完全に合理的で、全部を割り切れて、何も期待しない生き物なら、たぶん人間は、ここまで物語を作ってきませんでした。

魔法の話に惹かれて、不思議な力にワクワクして、「自分にも何かあるかもしれない」って一瞬でも思ってしまう。

それ自体が、とても人間らしいことなんだと思います。

魔法があるかどうかより、魔法を信じたい心が、今もちゃんと残っていること。

それだけで、この世界は、少しだけおもしろくなってるのかもしれません。

 

おわりに|答えは出ないままでいい

魔法はあるのか、ないのか。
正直なところ、その答えは分かりません。

でも、
「どうせ当たらない」と言いながら宝くじを買ったり、
「信じてないけど」と前置きしつつ、占いをつい見てしまったり。

そういうこと、たぶん多くの人が一度は経験しているはずです。

口では
「そんなの気のせいだよ」
「科学的じゃないしね」
なんて言いながら、

心のどこかでは、少しだけ期待している。

完全に信じているわけでもないし、
完全に否定しているわけでもない。

その中途半端さが、案外、人間らしいのかもしれません。

信じてもいいし、
信じなくてもいい。
今日は信じて、明日は疑ってもいい。

魔法があるかどうかより、「あったらいいな」と思ってしまう心。

それが残っているうちは、この世界は、思ったほど味気ない場所にはならなさそうです。

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