昨日まで普通に学校へ行っていたはずなのに、気付いたら空を飛んでいる。
しかも、
「あれ?これ夢じゃない?」
と分かっている。
そんな不思議な体験をしたことはありませんか?
夢を見ているのに夢だと気付く。
さらに中には、
自由に空を飛んだり、
行きたい場所へ行ったり、
会いたい人に会ったりする人までいると言われています。
なんだか映画やゲームみたいな話ですよね。
でも実はこれ、
オカルトでも都市伝説でもありません。
世界中の研究者たちが何十年も研究している、本当に存在すると考えられている現象なんです。
その名前は――
「明晰夢(めいせきむ)」
人間はなぜ夢の中で目覚めるのでしょうか。
そして、本当に夢を操作することはできるのでしょうか。
今回は、誰もが一度は憧れるかもしれない「夢を自由に動かす不思議な現象」をのぞいてみましょう。
※この記事は現在の睡眠研究や脳科学の研究結果をもとに構成しています。夢については未解明な部分も多く、一部には複数の学説が存在します。
① 夢の中で「これ夢や!」と気付く人がいる

夢というのは普通、不思議なことが起きてもあまり疑いません。
空を飛んでいても、
「今日は飛べる日なんやな」
くらいの勢いで受け入れてしまいます。
冷静に考えたら大事件なんですが、夢の中ではなぜか納得してしまうんですよね。
ところが明晰夢は違います。
夢の途中で突然、
「待って……これ夢じゃない?」
と気付くんです。
周りの景色は夢のまま。
体も眠ったまま。
それなのに意識だけが少し目を覚ましたような状態になるんですね。
実際、この体験をした人は世界中にいます。
珍しい現象ではありますが、決して一部の特別な人だけの話ではないと言われています。
もしかしたら、子どもの頃に一度くらい経験している人もいるかもしれません。
② 夢を見ながら起きている?脳の中で起きている不思議

昔は、
「明晰夢なんて気のせいじゃないの?」
と思われていました。
ところが1980年代、
スタンフォード大学の研究者
Stephen LaBerge
が本格的な研究を始めます。
ラバージ博士はあることを考えました。
もし本当に夢の中で意識があるなら、
夢の中から外へ合図を送れるのでは?
そこで被験者に、
「夢だと気付いたら、決められた順番で目を動かしてください」
とお願いしたんです。
すると驚いたことに、その目の動きが実際に記録されました。
つまり、
夢を見ながら『今は夢だ』と理解していた可能性が示されたんです。
なんだかすごい話ですよね。
眠っている人が、
「今から合図送ります」
みたいなことを夢の中でやっていたわけです。
寝ながら仕事しとるみたいやなと思わなくもありません。
③ 空を飛ぶ人、恐竜に会う人…夢の世界は自由すぎる

明晰夢の体験談を見ていると、本当に面白いんです。
空を飛んだ。
海の中を歩いた。
宇宙へ行った。
好きな芸能人と話した。
昔飼っていた犬に会った。
中には恐竜と一緒に走ったという人までいます。
どんな世界やねんと思いますよね。
でも夢には現実のルールがありません。
重力もありません。
距離もありません。
お金も必要ありません。
旅行代ゼロ円です。
なんともありがたい話です。
研究者たちは、
脳が作り出した世界だからこそ、自分のイメージが反映されやすいのではないか
と考えています。
例えば粘土を想像してみてください。
普通の世界なら勝手に形は変わりません。
でも夢の世界は、自分の考えや記憶によって粘土のように姿を変えることがあるんです。
だから空を飛べたり、ありえない場所へ行けたりするのかもしれません。
④ 本当に夢を操作できるのか?

ここが一番気になるところですよね。
結論から言うと、
ある程度は可能と考えられています。
ただし、
映画の主人公みたいに何でも自由自在というわけではありません。
例えば、
飛ぼうと思ったのに飛べなかった。
会いたい人を呼んだのに別の人が出てきた。
景色を変えようとしたら目が覚めた。
そんな体験もたくさん報告されています。
つまり、
夢だと気付くことと、
夢を操作することは別なんですね。
例えるなら、
ゲームを起動しただけではクリアにならない。
そんな感じかもしれません。
しかも夢の世界は気まぐれです。
昨日は飛べたのに今日は飛べない。
さっきまで宇宙にいたのに急に学校の教室にいる。
なかなか自由そうで自由じゃないんです。
夢の世界にも夢の事情があるのかもしれません。
⑤ 会いたい人に会えるという噂は本当なのか?

明晰夢の話になると必ず出てくるのが、
「会いたい人に会える」
という話です。
亡くなった家族。
昔の友達。
子どもの頃の思い出の人。
あるいは好きな芸能人。
確かにそんな体験談は数多くあります。
では本当に会っているのでしょうか。
現在の脳科学では、
記憶や感情が夢の中で再現されている可能性が高い
と考えられています。
脳の中に残っている思い出や声や表情。
それらが組み合わさって夢として現れているのかもしれません。
ただ、不思議なのはここからです。
多くの人が、
「本当に会えた気がした」
と話すんです。
夢だったと分かっているのに、
なぜか現実以上にリアルだった。
そんな感覚を覚える人も少なくありません。
科学で説明できる部分は増えてきました。
でも、
その時に感じた気持ちまではまだ説明しきれていないんですよね。
⑥ 夢から出られなくなるって本当?

ネットでは、
「明晰夢は危険」
という話を見かけることがあります。
夢から出られなくなる。
現実と区別がつかなくなる。
怖い存在に追いかけられる。
たしかに聞くだけなら怖そうです。
でも現在の研究では、
明晰夢そのものが重大な危険を持つという証拠は見つかっていません。
もちろん、
怖い夢を見ることはあります。
それは普通の夢でも同じです。
ただ、
睡眠時間を削ってまで夢ばかり気にするのは別の問題。
研究者たちも、
まずはしっかり眠ることが大切だと考えています。
結局のところ、
夢より先に寝不足の方が体には危険なんですよね。
なんとも現実的な結論です。
⑦ まとめ|人間は寝ながらもうひとつの世界を作っているのかもしれない

夢の中で夢だと気付く。
よく考えたら、とんでもなく不思議な話です。
それなのに世界中で同じような体験が報告され、
実際に研究まで行われている。
人間の脳は、本当に謎だらけなんですね。
今こうして眠っている間にも、
脳は記憶を整理したり、
感情を整理したり、
そして夢という不思議な世界を作り続けているのかもしれません。
もしかすると今夜、
夢の中でふと、
「これ夢かも」
と気付く瞬間がやって来るかもしれません。
その時はぜひ空を飛んでみてください。
せっかくやでな。
夢の中くらい自由に飛んでもバチは当たらんと思います。🌙


